音大に入るには?~我が子を音大に入れる方法~

『のだめカンタービレ』『四月は君の嘘』などマンガの題材にも選ばれる音楽大学。

華やかな印象のある音大ですが、我が子を音楽大学にいれたいと思う親御さんや、将来音楽大学への入学を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はどのように音楽大学に入学するのか、解説いたします。

日本国内の音楽大学

日本国内にある音楽大学は主に国公立の大学と私立の大学の2種類があります。

それぞれの特徴と学費について解説します。

国公立音楽大学

国公立音楽大学といえばまず最初に挙げられるのは国内唯一の国立音大である、「東京藝術大学 音楽学部」。

ここは日本でトップの音楽大学として知られております。

いわば、音大界の東大といったところでしょうか。

日本の音大の頂点を目指したいというとまず名前が挙がる大学です。

他には、「愛知県立芸術大学音楽学部」「京都市立芸術大学音楽学部」「沖縄県立芸術大学音楽学部」が挙げられます。

私立音楽大学

国内の私立音大は70校以上。私立音楽大学は特に学校ごとの特色が異なってきます。

ここでは主な私立音楽大学を紹介いたします。

桐朋学園大学

「子供のための音楽教室」と題して全国に幼少期から学べる音楽教室を転回しながら、大学まで一貫して教育システムが施されているのが特徴。この後紹介する東邦音楽大学と区別するために「きりとも音大」などという呼ばれ方もされています。

東京音楽大学

東京都の池袋と中目黒にキャンパスを構える音楽大学。中目黒キャンパスにおいては2019年に完成した新キャンパスです。

1970年代からヨーロッパ演奏旅行を実施している他、各専攻に演奏家コースを創設するなど、演奏に特化したプログラムが組まれています。

武蔵野音楽大学

日本初の音楽大学。練馬キャンパスにあるベートーヴェンホールはオルガン付きのホールとしては日本最古クラスの歴史あるホールを持ちます。主に「演奏学科」「音楽総合学科」に分かれており、個々人の意向に合わせたカリキュラムを展開しています。

国立音楽大学

これは「くにたちおんがくだいがく」と読みます。

国立ではなく私立の大学です。

東京都国立市に構える国立音楽大学の特徴はなんといっても敷地面積。東京ドーム1.5個分に匹敵する大きさの敷地には7棟の校舎と大小ホールを構えます。特に2011年に完成した新1号館には108のレッスン室と12の大小アンサンブルを備える環境が整っています。

音大入学準備対策

では音楽大学に入るにあたってどんな準備を重ねたらいいのでしょうか。

ピアノ講師選び方

まず音大を目指す上で大切なのが、先生の選び方です。

一番見極めやすいのは「音楽大学を卒業している先生」のもとへ習いにいくこと。

音楽教室のサイトをみると講師の経歴が載っております。音大を卒業した先生は経歴に自分が卒業した大学名を記載しています。

特に先に触れた音楽大学を卒業した先生がおすすめです。(全国的に名が知られている大学だからです。)

そして、実際に講師の演奏会に足を運んでみて、どんな演奏をする先生なのか事前に偵察することも大事です。

大学受験前

大学受験にむけた準備は早い方が得です。

遅くてもも高校1年生から音大の教鞭をとっている先生に就くのがおすすめです。

むしろ高校生のうちから音楽大学の教授や講師に習いに行くのは鉄則といってもいいほど。

音大出身のピアノ講師を選ぶ理由も、その講師の師匠が現役の音楽大学の教授や講師であることが多いためです。

また、音大のオープンキャンパスに参加することで大学教員の体験レッスンを受けることもできます。

そこで大学教員とのコネクションを作ることもできます。

音大入学に向けたレッスン

音楽大学入学にむけて動き出したら、毎週1回以上はレッスンに通うことをおすすめします。

上記で述べた音大出身の先生に加えて、大学教員のレッスンに通う方が多いです。

筆者は長野県出身でしたが、週1日地元でのレッスンに加えて、月1回以上は東京の大学教員のレッスンに通っておりました。

日々のレッスンではこの後に紹介する音大入学試験の対策をしていきます。

入試科目

音楽大学の入試課題は一般大学と比較して特殊な内容が多いです。

どんな選考課題があるのがご紹介します。

学科

音大入学課題の一つに学科があります。

たいていは英語と国語が課題になることが多いです。

国公立は大学共通テストの受験が必須になりますが、私立の音大は大学独自の学科試験を受験するか、共通テスト利用での選考になります。

実技試験

こちらは音大といえば王道の試験科目です。

大学の教鞭をとっている教員たちの前で演奏を披露します。

大学側から指定されている曲目を演奏する課題曲試験と自身で選択した曲目を演奏する自由曲試験があります。

自由曲試験といってもクラシック音楽を学ぶ音大がほとんどですので、クラシック音楽での受験が鉄則になります。

ポップスの曲などは暗黙ですが、基本厳禁です。

楽典

楽典(がくてん)とは音楽の基礎的な理論のことを指します。

音楽記号の読み方や意味など、楽譜を読んだり、書いたりするうえで必要な理論や約束になります。

テキストとしては音楽之友社が発行している黄色い本が有名です。

聴音・視唱

聴音(ちょうおん)とは耳で聴いた旋律や和音を楽譜に書き起こす試験です。

耳なじみのない完全オリジナルの旋律や和音が課題になっております。

視唱(ししょう)とは目にした楽譜の旋律を初見で歌う試験になります。

音程が取れているか、音の高さやリズムを性格に読み取れるかを計る試験です。

面接・小論文

面接では志望理由や音大の学校精神などを答える試験が主になります。

自身が受験までに積んできた研鑚や音楽に対する考えが大学の教育方針と一致するのかを見られます。

小論文では選考する専門によって課されることが多いです。

音楽学(音楽の歴史や理論を踏まえて芸術性の研究をする)専攻や、教育系の専攻をされている場合に課せられることが多いです。

入学準備

では音大に合格したら準備するものを紹介します。

物件探し

まずは住む場所を決めましょう。

実家から通える方は特に考えることではないですが、地方から上京する方などはまず、物件探しからになります。

音大で練習を済ませるという方は一般的な賃貸で大丈夫ですが、やはり音大生は練習時間の確保は何より重要事項。

そう考えると住まいでも楽器が鳴らせる環境が大切です。

そのうえで賃貸を探すには楽器演奏専門マンションを選ぶ必要があります。

ここでは演奏可能賃貸を専門にしている仲介会社を紹介します。

〇音楽賃貸ネット

https://ongaku-chintai.net

こちらは演奏可能物件を専門に紹介している仲介サイトです。

「24時間演奏」「グランドピアノ」「長時間演奏可」などご自身のこだわりに合わせて物件を探すことができます。

〇オトノイエ

https://www.otonoie.net/index.html

こちらも演奏可能物件を専門に紹介している仲介サイトになります。

こだわりの条件で検索をすることができるほかに、防音物件の最新情報も高頻度で更新されております。

学校によっては寮を完備している音大もありますので、初めての一人暮らしが心配な方は寮生活もおすすめです。

学費

ここでは先に記述した各音大の学費を紹介します。

<国公立音楽大学>

大学名所在地学費
(1年間・
入学費含む)
東京藝術大学東京都¥1,226,020
愛知県立芸術大学愛知県¥817,800
京都市立芸術大学京都府¥1,017,800
沖縄県立芸術大学沖縄県¥1,047,800

<私立音楽大学>

大学名所在地学費
(1年間・
入学費含む)
桐朋学園大学東京都¥1,380,800
東京音楽大学東京都¥2,312,000
武蔵野音楽大学東京都¥ 2,220,000
国立音楽大学東京都¥2,067,000

国公立音楽大学では100万円前後の金額となっておりますが、私立音楽大学となると200万円程の金額が目立ちますね。

またここでは学費のみを紹介いたしましたが、費用でいうと賃貸費用や生活費用、楽譜など教材の購入費もかかってきます。

あらかじめ学生生活でかかる金額を想定して用意をしておくことをおすすめします。

まとめ

・音楽大学には国公立音楽大学と私立音楽大学がある。

・高校生のうちから大学教員のレッスンを受ける。

・入学試験には共通科目の他に実技試験等、音大特有の専攻科目がある。

・大学が決まったら住居と費用の準備をしておく。

いかがでしたか?

音楽大学を目指すのであればなるべく早くに決断しておくが大切です。

ともに音楽を通じて切磋琢磨できる仲間に出逢えるのはとても貴重なことですので、もし楽器を極めたい方やお子様がいらっしゃったら音楽大学入学をおすすめします!

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